「くら」はその神が宿る場所、
つまり、座(くら)のこと。
数え切れないほどの花をいっせいに咲かせ、はかなく舞い散る・・・
そんな様にかつての人たちは 神の化身と重ねたのでした。
桜の花びらは神様の種まき。
田畑にも舞い降りる花びらは、穀物を実らせる魔法と考えらていました。
だから
桜の咲き具合、散り具合で、その年の穀物の豊凶を占ったのです。
桜は神聖なものと考えられていたのでした。
桜の塩漬けは、一般的に『桜湯』に使われます。
お湯を注ぐと花びらがきれいに開き、碗の中が一瞬にして華やぐ。
だから、結婚式や結納などの席で供されてきました。
それに、お茶だと
「お茶を濁す」という言葉があるため、お祝いには向きません。
ですから、やっぱり慶事には桜湯といわれているのです。
桜の塩漬けの桜は
八重の関山という品種が最適とされていて、4分咲きを花柄をつけたまま摘んで塩を振り、塩の半分の酢を加えて重石をして作ります。
今はお店で売っていますが、
もし、余ったら、お吸い物に入れたり、ごはんに混ぜて桜ごはんにするのもおすすめです。
せっかくの桜の季節ですから、
お花見するだけでなく、コルコルと一緒に桜を味わってみませんか?
〜 桜サラダ 〜
〈材料〉ミニアスパラ 1パック〈ドレッシング〉
そら豆 10粒くらい
スナップエンドウ 10〜12
チコリ 2〜3枚
カッテージチーズ 大さじ2
桜の塩漬け 適量
白ワインビネガー 大さじ2〈作り方〉
塩 小さじ1
こしょう 少々
オリーブオイル 大さじ4
1) 桜は塩を洗い落とし、水に10分ほどつけておく。〈ポイント〉
2) チコリ以外の野菜はそれぞれゆでて冷水にとり、そら豆は皮をむく。
3) 野菜と軽く絞った桜、カッテジチーズをもり、あわせたA をまわしかける。
野菜はしゃきしゃき感が残る程度に茹でた方が、ぜったいおいしい!